【Q&A】有責配偶者からの離婚請求について

質問

私は、3年前に妻と結婚しました。私も妻も、現在、30代です。私は、会社員として、働いています。私と妻の間には、子供はいません。妻は、専業主婦です。私は、妻との夫婦関係が悪化し、好きな女性ができました。私は、その女性と不貞関係になり、半年前に別居しました。

 

私は、妻と離婚したいのですが、認められるでしょうか。


回答

夫が、女性と不貞関係になった場合、夫が有責配偶者と認定される可能性が高いと考えられます。


有責配偶者からの離婚請求について、「夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居期間との対比において相当の長期間に及び、その間に未成熟の子が存在しない場合には、相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて苛酷な状態におかれる等離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情の認められない限り、当該請求は、有責配偶者からの請求であるとの一事をもって許されないとすることはできない」と判示した最高裁判所の裁判例があります。

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この件では、子供はいないものの、別居期間が短く、ご夫婦ともに年齢が若いので、判決で離婚を認めてもらうことは、難しいと思われます。

 

もっとも、協議離婚であれば、妻が離婚に応じれば、離婚は成立します。また、夫の側から、離婚の調停の申し立てをすることもできますし、話し合いがまとまれば、調停離婚をすることができます。調停が不調になったときでも、夫の側から離婚訴訟を提起することは、理論的には可能ですが、判決となった場合には、離婚を認めてもらうことは難しいと思われます。

 

このケースでは、離婚できるか否かについては、妻の意思が大きな要素になると思われます。

 

弁護士に相談をされるときには、さらに詳細な経緯を説明したうえで、弁護士と今後の方針を打ち合わせてください。

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